







原作 新海誠
映画を観始めて、最初はなんだか居心地が悪かったのです。
不完全で未熟なバトンを若い作り手たちに渡してしまったような気持ちでした。
しかし途中から映像に呑まれ始め、
最後には自分でも驚いたことに、泣きながら観ていました。
原作由来の要素に自分で泣いているのか、奥山組に泣かされているのか、
あるいは失われた2000年代に泣いているのか自分でもよく分からないまま、
でもとにかく、強く感動させられました。
あらためて、『秒速5センチメートル』は奇妙な物語です。
たいしたドラマツルギーもなく、胸のすく活劇もなく、ヒーローも悪役もいない。
皆が理由もなく傷つき、傷つけられ、いつもなにかが満たされずにいる。
でも20年前は、その「なにもなさ」が私たち自身の姿であり生活であり、
それを掬いあげるようなアニメーション映画を作ろうと思っていたのです。
アニメーション版がその目標に届いていたかは心許ないのですが、
今回の実写映画では当時のその不器用な種が、
青さも含んだままに見事な結実となっていました。
『秒速5センチメートル』を作っておいて良かったと、
(ほとんど初めて)心から思えました。
奥山組の皆さん、本当にありがとうございました。
「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていた。
『秒速5センチメートル』を作っておいて良かったと、心から思えた。」
― 新海誠(原作)
新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』が実写映画になる。“新海ワールドの原点”との呼び声も高い『秒速5センチメートル』は公開から18年たった今も日本のみならず世界中で愛されている不朽の名作。本作は新海誠作品では初の実写化となる。
実写映画の監督に並々ならぬ熱量で挑んだのは奥山由之。34歳の若さにして国内外から注目を集めている映像監督・写真家として、これまで「ポカリスエット」のコマーシャル映像や、米津玄師「感電」「KICK BACK」星野源「創造」のミュージックビデオを監督。2024 年公開の自主映画『アット・ザ・ベンチ』でも演出家としての手腕を評価された気鋭のクリエイター。本作は奥山由之監督にとって初の大型長編商業映画監督作となる。
主演は松村北斗。新海誠が“最も信頼している”と評価する俳優・松村は新海誠監督作『すずめの戸締まり』で閉じ師・宗像草太役をつとめ、今年は坂元裕二の脚本・映画『ファーストキス 1ST KISS』でもその演技力が話題となるほか、名だたるクリエイターたちから信頼を得ている。本作が松村にとって初の単独主演映画となる。
共演には高畑充希。是枝裕和監督『怪物』や李相日監督『国宝』など話題作への出演が続く実力派俳優である。
その他、森七菜・青木柚・木竜麻生・宮﨑あおい・吉岡秀隆といった豪華俳優陣が集結した。
主題歌は、米津玄師「1991」。1991 年は物語の主人公・遠野貴樹と転校生・篠原明里が出会った年であり、米津玄師の誕生年でもある。
劇中歌には、原作でもお馴染みの、山崎まさよし「One more time, One more chance」。本作のためにリマスター版としてアップミックスされた。
本作は、2024年から2025年にかけて四季をまたぎ、東京や種子島など全編をロケ撮影で制作された。「自らの中に残る“センチメンタル”をこの作品に全て置いていくつもりです」と意気込みを語る奥山由之監督による《奥山版『秒速5センチメートル』》が日本映画に新たな光を灯す。
1991年、春。
東京の小学校で出会った貴樹と明里は、
互いの孤独にそっと手を差し伸べるようにして、
少しずつ心を通わせていった。
しかし、卒業と同時に、明里は引っ越してしまう。
離れてからも、文通を重ねる二人。
相手の言葉に触れるたび、
たしかにつながっていると感じられた。
中学一年の冬。
吹雪の夜、栃木・岩舟で再会を果たした二人は、
雪の中に立つ一本の桜の木の下で、
最後の約束を交わす。
「2009年3月26日、またここで会おう」
時は流れ、2008年。
東京で働く貴樹は、
人と深く関わらず、閉じた日々を送っていた。
30歳を前にして、自分の一部が、
遠い時間に取り残されたままだと気づきはじめる。
そんな時にふと胸に浮かぶのは、
色褪せない風景と、約束の日の予感。
明里もまた、あの頃の想い出と共に、
静かに日常を生きていた。
18年という時を、異なる速さで歩んだ二人が、
ひとつの記憶の場所へと向かっていく。
交わらなかった運命の先に、二人を隔てる距離と時間に、
今も静かに漂うあの時の言葉。
――いつか、どこかで、あの人に届くことを願うように。
大切な人との巡り合わせを描いた、
淡く、静かな、約束の物語。
音楽家 イラストレーター
ハチ名義でボーカロイド楽曲を発表し群を抜いた実績を残した後、2012年より本名の米津玄師として活動を開始。楽曲のみならずアルバムジャケットのイラストや映像制作も手がける。2025年9月には、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌「IRIS OUT」と、エンディング・テーマとなる米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」を書きおろし、ダブルA面シングルとしてリリース。10月、映画『秒速5センチメートル』主題歌として「1991」をリリース。2026年には「米津玄師 2026 TOUR / GHOST」を開催予定。
1973年生まれ、長野県出身。2002年、個人制作の短編作品『ほしのこえ』で商業デビュー。同作は新世紀東京国際アニメフェア21公募部門「優秀賞」をはじめ多数の賞に輝き、初の長編映画『雲のむこう、約束の場所』(04年)で第59回毎日映画コンクール「アニメーション映画賞」を受賞。続く『秒速5センチメートル』(07年)はアジアパシフィック映画賞「最優秀アニメ賞」を、『星を追う子ども』(11年)は第8回中国国際動漫節「金猴賞」優秀賞を、『言の葉の庭』(13年)ではドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭長編アニメーション部門グランプリを受賞した。2016年公開の『君の名は。』は社会現象を巻き起こすほどの大ヒットを記録し、第40回日本アカデミー賞でアニメーション作品初の「優秀監督賞」、「最優秀脚本賞」を受賞。第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門「最優秀長編作品賞」、第42回ロサンゼルス映画批評家協会賞「アニメ映画賞」に輝いた。2019年公開の『天気の子』は第43回日本アカデミー賞「最優秀アニメーション作品賞」を受賞し、第92回アカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表に選出された。2022年公開の『すずめの戸締まり』では、3作連続で国内観客動員数1,000万人突破の快挙を達成。同作は第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門や第81回ゴールデン・グローブ賞「アニメーション映画賞」に選出されるなど、国内外で高い評価を得た。
comment私が二十年近く前に監督したアニメーション映画『秒速5センチメートル』は、とても未熟で未完成な作品でした。
しかしその未完成さ故に、今でも長く愛し続けてもらえている作品でもあります。
初期衝動──未知への憧れと畏れだけをただぶつけたあのような映画は、今の自分には決して作れないでしょうし、再現も出来ません。
ですから、奥山監督をはじめとした若く熱心なチームがふたたび『秒速5センチメートル』に向き合ってくれていることに、私はとても興奮しています。
最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます。
どうか、皆さんの今でしか作れない映画にしてください。
誰よりも完成を心待ちに、応援しています。
1991年生まれ。初監督作品『アット・ザ・ベンチ』が2024年11月15日(金)より全国の劇場にて順次公開予定。
commentこれまでに米津玄師「感電」「KICK BACK」星野源「創造」のMV、ポカリスエットのCMなどを監督。
第34回写真新世紀優秀賞受賞。第47回講談社出版文化賞写真賞受賞。
新海誠さんが当時33歳の時に紡ぎ上げていた物語を、いま33歳の僕が撮らせて頂くことに、ただの数字とはいえ、大切な巡り合わせを感じております。今しか作れないものがあるということ、いずれは忘れてしまう眼差しがあるということに気付かされながら『秒速5センチメートル』と向き合っている日々です。
どことない喪失感、焦燥感を抱える貴樹の背中に、温もりある手を添えるようにして、心から信頼するチームの皆さんと共に、1シーン1シーン、1秒1秒を丁寧に、切実さと誠実さをもって、真摯に撮り重ねたいと思います。
僕の中に残る「センチメンタル」をこの作品に全て置いていきますので、どうかご期待ください。
新宿のソフトウェア開発会社に勤める
profileシステムエンジニア。
1995年生まれ、静岡県出身。主な出演作に、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(21年)、『ライアー×ライアー』(21年)、『キリエのうた』(23年)、『夜明けのすべて』(24年)、『ディア・ファミリー』(24年)、『ファーストキス 1ST KISS』(25年)など。第46回日本アカデミー賞では、新人俳優賞(『ホリック xxxHOLiC』)と話題賞(俳優部門)(『すずめの戸締まり』『ホリック xxxHOLiC』)を受賞。
僕自身、何度も見返してきた作品だからこそ、重責を日々感じています。
この原作はたくさんの方の人生に深い影響を与えてきました。ファンの皆さんはそれぞれの解釈と世界を持っていて、僕もその一人です。そんな作品の実写化に未熟な僕が参加するのかと一歩踏み出せないでいました。しかし、奥山監督をはじめとする製作陣の原作への憧れと愛。そして、新海さんから言っていただいた「北斗くんで見たいですね。」というお言葉がこのチームで挑戦する理由をくれました。
『秒速5センチメートル』に影響を受けて憧れてきた者が集まったチームで作る今回の作品。原作チーム、ファンの方への敬意を胸に挑ませていただきます。
新宿の紀伊國屋書店に勤める書店員。
profile1991年12月14日生まれ。『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018年)で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。NHK 連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年)では主演を務め、「過保護のカホコ」(2017年)、「同期のサクラ」(2019年)などのテレビドラマから、『ピーターパン』(2007年~2012年)、『ミス・サイゴン』(2022年)、『宝飾時計』(2023年)などの舞台まで、多彩な才能を発揮。近年の主な出演作に『怪物』(2023年)、Amazon Prime video ドラマ「1122 いいふうふ」(2024年)、大河ドラマ「光る君へ」(2024年)、『ウィキッド ふたりの魔女』(日本語吹替版)(2025年)、ミュージカル『ウェイトレス』(2021、2025年)、『国宝』(2025年)など。
正直、お話をいただいた時は、本当に?!私ですか???と、不安だらけでした。
なぜなら、新海さんのアニメの中に居る明里さんは、動く度花びらが舞うような、「素敵な女性、という概念」みたいな存在だったので。私にとって。
ですが、いただいた台本を開くと、そこには「概念」じゃなくて「人間」が居て、私が見させてもらっていた明里さんは、貴樹の目を通した明里さんだったのかなぁ、と。少しだけ明里さんを身近に感じることが出来ました。
今回あの新海さんの世界観を実写に落とし込んだスタッフさん達が、本当に凄くって!
何より、10年以上前から写真で一緒にお仕事してきた同級生の奥山監督の、1本目の商業長編作品に参加出来て、幸せな気持ちです。
種子島の高校生。サーフィンが趣味。
profile2001年8月31日生まれ。代表作に、『天気の子』(2019年)、『ラストレター』(2020年)、『ライアー×ライアー』(2021年)、「舞妓さんちのまかないさん」(2023年/Netflix)、『ファーストキス 1ST KISS』(2025年)、『国宝』(2025年)、『フロントライン』(2025年)。
長かった髪を切って肌を焼き、種子島に降り立ってからの1ヶ月間。
花苗に再び命を吹き込むという誇りある責任を感じながら、この作品の中で花苗としてどう生きていくかを毎日考え続けました。
種子島の自然が私たちを歓迎してくれる姿はあまりにも美しく、原作への感謝すら感じられるほどでした。
奥山監督をはじめとするスタッフのみなさんと毎カット敬意を持ち緊張感がありながらも、表現することの楽しさを胸に丁寧に撮り重ねていったものがどんな風に皆様の元へ届くのか楽しみです。
種子島の高校生。弓道部所属。
profile2001年2月4日生まれ。代表作に、『14の夜』(2016年)、『うみべの女の子』(2021年)、『飛べない天使』(2025年)、『天使の集まる島』(2025年8月公開予定)。
あの、秒速5センチメートル。
漠然とした気持ちを重ねながら何度も観た、新海誠さんの物語。出演が決まってからも光栄な気持ちでいっぱいで、中々実感が湧かなかったのを覚えています。
奥山監督の真摯な想いが伝播したチームの空気感と、壮大で果てしない種子島の景色。どこを切り取っても特別で、忘れられない夏でした。
種子島で“遠野くん”と呼ばれる全ての瞬間が、松村さんと上田さんの東京での日々に結びつくことを願いながら撮影しました。自分もスクリーンで観るのが楽しみです。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める
profile同僚。
1994年7月1日生まれ。代表作に、『菊とギロチン』(2018年)、『鈴木家の嘘』(2018年)、『わたし達はおとな』(2022年)、『福田村事件』(2023年)、『熱のあとに』(2024年)、『見はらし世代』(2025年)。
『秒速5センチメートル』というたくさんの人の心に残り愛されている作品を、奥山監督をはじめとする素晴らしいチームの皆さんが向き合っていく、そこに自分が参加できたこと、こんなことがあるのかと今でも不思議に感じつつ、とても嬉しく思っています。
ご一緒したいと願っていたキャスト・スタッフの皆さんと、微細な心のかけらを、こぼれ落ちてしまわないように丁寧に誠実に拾い上げていく時間は、せつなくもやさしい時間でした。
この映画を映画館で観られることを今から楽しみにしています。
東京の小学生。
profile小学5年生の3月、
同じクラスに転校してきた明里と出会う。
2013年11月13日生まれの11歳、静岡県出身。EBiDANNEXT NAGOYA のメンバー。オーディションにて抜擢され、本作がデビュー作となります。
この作品に出演が決まったと聞いた時は、信じられなくてびっくりして、ほんとに僕でいいのかなと思いました。
でも、奥山監督が何度もワークショップをして、 自然な演技ができるように、みんなで遊びながら優しくいろいろ教えてくださいました。
ちょっと内気な性格だけど、物知りな貴樹だったので、 演じることで教えてもらうこともあって、演じることが面白かったです。
僕が初めて俳優のお仕事をさせていただいた作品です。
素敵な映画になっていると思いますので、ぜひ、ワクワクしながら観に来てください。
東京の小学生。
profile転校先の小学校で貴樹と出会う。
2012年7月11日生まれの12歳、埼玉県出身。第9回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞。主な出演作に、ドラマ「Dr.チョコレート」(2023年)、「ゆりあ先生の赤い糸」(2023年)、「Re:リベンジ-欲望の果てに-」(2024年)、「スカイキャッスル」(2024年)、映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(2024年)。
小さい頃から見てきた新海誠監督作品初の実写化ということで、オーディションに受かった時はとても嬉しかったです。
撮影が始まる前に奥山監督の作品も見させていただき、今回ご一緒できるんだと、撮影が楽しみになりました。
実際にお会いした奥山監督はとても気さくな方で、緊張することなく、監督に身を委ねてお芝居ができました。
原作アニメ『秒速5センチメートル』は、とても綺麗な作品です。
明るくて素直な、幼少期の篠原明里ちゃんそのままを演じられたと思うので、 ぜひ、たくさんの方々に見ていただきたいです。
花苗の姉。貴樹が通う種子島の高校教師。
profile1985年11月30日生まれ。代表作に、『害虫』(2001年)、『EUREKA ユリイカ』(2001年)、大河ドラマ「篤姫」(2008年)、『舟を編む』(2013年)、『怒り』(2016年)。
奥山監督と初めてお会いした時に、原作へのリスペクトを持ち、まっすぐお話をしてくださる姿に、現場に入る日がとても楽しみになりました。
日々楽しそうに、柔軟に作品と向き合う監督を中心に回る現場はとても穏やかで居心地が良かったです。
種子島の豊かな自然に助けられながら、あの時あの場所でしか切り取れない瞬間も沢山詰まった作品になっていると思います。
原作ファンの皆様にもぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。
科学館の館長。
profile1970年8月12日生まれ。代表作に、『男はつらいよ』シリーズ、「北の国から」シリーズ、「Dr.コトー診療所」シリーズ、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、『ゴジラ-1.0』(2023年)。
最初に実写化すると聞いた時は、僕も含めてたくさんの方が大事にしている、新海ワールドの原石ともいえるような作品にあえて挑むんだという戸惑いと驚きがありました。
でも、読ませていただいた台本が素敵な話で、こんな風に実写にしようとしているんだと納得しました。
松村さんは、とてもきれいな眼をしていながら、どこかさみしげな、彼特有の独特な孤独感があって、初めて会った時から、まさにそこに遠野貴樹君がいるという印象でした。
奥山監督とは、初めてご一緒しましたが、とても丁寧で、たくさん悩みながら作品と向き合っていらっしゃって、現場にもその丁寧さが表れているなと感じています。
奥山監督の手がける『秒速5センチメートル』に、自分が少しでも役に立てていたらいいなと思っています。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める上司。
profile1972年6月22日生まれ。劇団東京乾電池の元劇団員。フジテレビ「エルピス-希望、あるいは災い-」(2022年)でのプロデューサー役で注目を集め、NHK連続テレビ小説では「ブギウギ」(2023年)、「虎に翼」(2024年)に連続出演。主な映画に『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018年)、『花束みたいな恋をした』(2021年)、『異動辞令は音楽隊!』(2022年)。「新宿野戦病院」(2024年)、「キャスター」(2025年)、現在放送中の「しあわせな結婚」(2025年)など、テレビドラマにも立て続けに出演。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める同僚。
profile2000年1月6日生まれ。「第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014」でグランプリを獲得。NHK連続テレビ小説「らんまん」(2023年)、今年10月31日(金)公開の映画『爆弾』(2025年)などに出演。『街の上で』(2020年)、『あの頃。』(2021年)、『うみべの女の子』(2021年)の3作品における演技が評価され、「第43回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞」を受賞。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める同僚。
profile1986年12月15日生まれ。近年では、「ホットスポット」(2025年)、NHK連続テレビ小説「なつぞら」(2019年)、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(2021年)、「どうする家康」(2023年)、映画『すばらしき世界』(2021年)、Netflix映画「新幹線大爆破」(2025年)に出演。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める同僚。
profile1992年7月22日生まれ。2011年俳優デビュー。近年の出演作にNHK連続テレビ小説「虎に翼」(2024年)、「だが、情熱はある」(2023年)、「アンサンブル」(2025年)、「波うららかに、めおと日和」(2025年)、主演ドラマ「バレエ男子!」(2025年)、『ある閉ざされた雪の山荘で』(2024年)、『赤羽骨子のボディガード』(2024年)、『スオミの話をしよう』(2024年)、『まる』(2024年)、ミュージカル『グラウンドホッグ・デー』(2024年)、1月には初の書籍「登場人物未満」を出版するなど多方面で活躍。主演アニメ映画『ホウセンカ』(2025年)、舞台 『マイクロバスと安定』(2025年)が控える。
貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める同僚。
profile1997年4月8日生まれ。ダウ90000主宰。コントや演劇、ドラマの脚本・演出を手掛ける。2020年9月、日本大学芸術学部出身のメンバーを中心に、男女8人組「ダウ90000」を結成し、2022年2023年2024年ABCお笑いグランプリでは3年連続決勝進出を果たし、演劇公演『旅館じゃないんだからさ』『また点滅に戻るだけ』では岸田國士戯曲賞最終候補にノミネートされるなど、ジャンルを超えて注目を集めている。
新宿・紀伊國屋書店の店長。
profile1980年6月2日生まれ。吉本興業所属のお笑い芸人「ピース」として活動し、10年には「キングオブコント2010」で準優勝。2015年、「火花」で小説化デビューし、芥川賞を受賞。他の小説に「劇場」「人間」。映画出演作に主演を務めた『タバコイ タバコで始まる恋物語』(2012年)、『舟を編む』(2013年)など。
新宿・紀伊國屋書店の店員。
profile1971年5月27日生まれ。1991年、「劇団四季」で初舞台。『美女と野獣』や『エビータ』など数々の作品でヒロインを務める。99年の退団後は、映画『THE 有頂天ホテル』(2005年)、NHK連続テレビ小説「エール」(2020年)、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(2022年)など話題作品に出演。ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。2007年度、第33回菊田一夫演劇賞、第15回読売演劇大賞優秀女優賞受賞。
新宿・紀伊國屋書店のアルバイト店員。
profile1999年12月19日生まれ。2018年に主演舞台『書を捨てよ町へ出よう』で俳優デビュー。以降連続ドラマTBS「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(2024年)や映画『ムーンライト・シャドウ』(日本映画批評家大賞 新人男優賞受賞)(2021年)、『ケイコ 目を澄ませて』三宅唱監督(2022年)など数々の作品に出演。HIMIとして音楽活動もしており作詞作曲するシンガーソングライターとして楽曲を数多く配信している。
種子島の高校生。花苗の親友。
profile2002年5月14日生まれ。3歳で芸能界入り、8歳から本格的に子役として活動。2012年に「最後から二番目の恋」でGP帯ドラマの初レギュラー。近年の主な出演作は、ドラマ「江戸川乱歩原作 名探偵・明智小五郎『黒蜥蜴』」(2024年)、「俺の話は⻑い 〜2025・春〜」(2025年)、「続・続・最後から二番目の恋」(2025年)、映画『箱男』(2024年)、ndjc作品『スリーピング・スワン』(2025年)など。
新海誠監督がこの歌に新たに命を吹き込んでくださった気がしています。
今回の実写化に際してもまた劇中歌として使用いただけるということで僕としても光栄に思います。
こうして皆さまにかわいがっていただいて幸せな歌ですね。
奥山監督の手がける新たな『秒速5センチメートル』も楽しみにしています。
山崎まさよし
神奈川県出身。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻卒。2024年に脚本を担当した映画『愛に乱暴』(森ガキ侑大監督)、『BISHU〜世界でいちばん優しい服〜』(西川達郎監督)が公開。
comment新海誠監督の『秒速5センチメートル』を初めて観たのは20代の頃でした。チームの中には中学生や高校生で観たという方も多く、どの地点でこの作品と出会ったかによって違う切実さを感じる深遠な原作を前に、喜びと緊張を持って向き合わせていただきました。
人と人が近づいたり離れたりする巡り合わせのことを。とても真摯な奥山監督や信頼するスタッフ、誠実なキャストの皆さんとたくさんの対話を重ね、その時間のすべてを脚本に込めました。多くの方々の"今"に届くことを願っております。
音楽家。テレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻~服部金太郎物語~』、映画『ホムンクルス』(2021)、『#真相をお話しします』(2025)など劇伴音楽のほか、舞台芸術やインスタレーションの音楽も手掛ける。
commentWONKでキーボードを務め、King Gnu、Vaundy、米津玄師等、数多くのアーティスト作品にレコーディング、プロデュースで参加。文學界「音のとびらを開けて」・西日本新聞「音聞」で連載、NHK FMにて「江﨑文武のBorderless Music Dig!」を放送中。
このたび、新海誠さん原作、奥山由之監督による実写映画『秒速5センチメートル』にて音楽を担当いたしました。
はじめて『秒速5センチメートル』を観たあの日、心の奥にそっと置かれた静かな痛みが、残響のように鳴り続けていました。
風景の匂い、光の粒子、言葉にできなかった感情― そのすべてが、天門さんのピアノと共に今も耳の奥で響いています。
今回、その世界に新たな音を添えるという大きな役目をいただきました。郷愁や喪失、すれ違いと再会。その余白を震わせるような音楽を、静かに編みあげていきました。
過去と現在をつなぐ一本の線のように。音楽もまた、出会いと別れを繰り返しながら、人の心に寄り添い続けるものだと思います。
奥山監督とは同世代として、同じ季節を通り抜けてきた感覚があります。だからこそ、 2025年の今、この物語にもう一度触れたとき、自然と浮かび上がってきた音がありました。
初めてこの物語に触れる方にも、そしてかつて心を重ねた方にも、それぞれの記憶と交差し、小さな響きを残せたらと願っています。